富裕層の囲い込みを狙う「第2のマカオ」目指す街、カンボジア・シアヌークビル

カンボジア旅行というと、多くの人のお目当てはやはりアンコールワットだろう。実際に2017年のアンコールワットへの訪問者数は、前年比12%増の約250万人となっている。

今回ご紹介するカンボジア南西部の街・シアヌークビルは、エメラルドグリーンの海が印象的な国内きってのビーチリゾートだ。タイランド湾に面したビーチ沿いにはリゾートホテルも建ち、まだ開発の進んでいるエリアであることからリゾート感と大衆さが入り混じっている今後注目の観光都市である。シェムリアップからは飛行機で1時間で行くことができ、アンコールワット旅行との組み合わせにもぴったりである。

しかし、シアヌークビルが富裕層に注目されているのは、シェムリアップから近いからでもビーチリゾートだからでもない。ここは、今、急速に中国人の賭博師や投資家らを呼び寄せる街へと変化している。

カンボジアで崇拝されている故国王にちなんで名付けられたシアヌークビル(Preah Sihanouk)州の州都シアヌークビルは、かつてのどかな漁師町だった。だが、最初は欧米のバックパッカー、次いでロシア人富裕層らに注目され、現在は中国系の投資によって、中国本土からの観光客のための巨大なカジノスポットに姿を変えつつある。

カジノは中国では禁止されているが、アジアのラスベガス(Las Vegas)と称されることもある中国特別行政区のマカオには、大規模なギャンブルビジネスを認める特別な法律がある。そのマカオに代わる新たな人気カジノスポットとなりつつあるのが、シアヌークビルだ。目下、中国系カジノ約50軒とホテル複合施設数十軒が建設されている。

中国からの投資が最も顕著なのが、同国が推進する広域経済圏構想「一帯一路(One Belt One Road)」の要衝となるシアヌークビルだ。この構想には、シアヌークビルと首都プノンペンとを結ぶ高速道路の建設計画も含まれているようだ。

ユン・ミン(Yun Min)州知事によると、2016~18年の中国官民によるカンボジアへの投資額は10億ドル(約1100億円)に上る。シアヌークビルの現在の人口の約30%は中国人が占めており、その数はここ2年間で急増したという。

こうなってくると、富裕層が目をつけるのが「不動産」だ。不動産サービス大手CBREによると、同市の不動産価格は過去2年間に高騰し、1平方メートル当たり500ドル(約5万4000円)程度だった海岸近くの物件価格は5倍にも値上がりしているという。州知事は「彼らは、われわれの潜在能力を見込んで投資をしている」と話す。

カンボジアの投資に興味のある方は、一度弊社の富裕層ランドバンキング総合研究所または富裕層海外不動産総合研究にアクセスしていただき、お問合せをしていただくことをお勧めする。

Yahoo!ニュース(JIJI.COM)の原文はこちら

 

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